やはり睡眠不足はアルツハイマー型認知症にも良くないようです。
脳内に溜まった老廃物は、夜寝た後の脳内に起きる大きな変化でもって排出され、さまざまな疾患になるのを防いでいるとする研究論文が17日の米科学誌サイエンス(Science)に発表されました。
人はなぜ眠らないといけないのでしょうか?
人生の1/3は睡眠だとよく言われていますが、そもそも、人はなぜ人生の1/3もの時間を睡眠に盗られるのでしょうか?
睡眠がなぜ必要かはさまざまな論説がありますが、主な理由として
脳は昼間膨大な情報を入力しているので、一定の時間をかけて入力した情報を整理する時間が必要である。
自分に通ってこの情報は必要なのか、捨てていいのかなどと整理することで、脳にまた新たな情報を入れることができるし、アウトプットもすることができる。
よく寝る子は育つといいますが、このことわざには根拠が無いわけではありません。
ちゃんと根拠があるのです。
人は成長ホルモンというホルモンで成長を調整しています。
この成長ホルモンがたくさん出過ぎると成長が通常より大きくなってしまいます。
ジャイアント馬場が、成長ホルモンが通常より多くでていたのではないかというのは有名な話です。
人はこの成長ホルモンを睡眠中に分泌しています。
ですから、若いうちは睡眠を十分にとらないとうまく成長することができないのです。
また、成人でも、成長ホルモンが体内の老廃物を処理するのに役に立っていると言われています。
ですので、十分な睡眠がないと、体内に余分な老廃物が溜まりやすくなるのです。
よく睡眠不足が続くと、肌荒れが起こりやすくなりますが、これは体内の老廃物がたまっている状態なのです。
これ以外にもまだまだ理由はありますが、主なものはこの2つのようです。
睡眠とアルツハイマー型認知症との関係とは?
では、この睡眠とアルツハイマー型認知症がどのような関係にあるのでしょうか?
上記の研究論文では、マウスを実験で使いました。
マウスの脳に溜まった老廃物が、どのように血管を通じて肝臓へ(肝臓は老廃物を解毒する臓器)行くのかを調べたのです。
実はこの老廃物の中に、アルツハイマー型認知症の原因とされているβアミロイドが含まれていたのです。
つまり老廃物がうまく処理されるということは、アルツハイマー型認知症の原因とされているβアミロイドもうまく処理されるということですから、アルツハイマー型認知症になりにくくなるということがいえます。
気になる研究の結果ですが、脳内老廃物は起きている時より、睡眠中がより排出されやすいということがわかったのです!!
つまり、やはりある一定の時間は睡眠をとったほうが、認知症予防にもなる可能性が高いことが言えるのです。
睡眠不足はやはり、色々と良くないようですね。