アルツハイマー型痴呆(認知症)と痴呆症(認知症)について

軽度認知障害の診断とは?

アルツハイマー型痴呆(認知症)の診断、治療の場で今最も注目されているのが軽度認知障害(MCI)です。

アルツハイマー型痴呆(認知症)の前期症状である軽度認知障害(MCI)は、アルツハイマー型痴呆(認知症)の早期診断、早期治療の両方の面から注目されているのです。

軽度認知障害の診断は、認知機能が正常域を越えているのだが、認知症ではない(認知症まで行っていない)という判断で行います。

アルツハイマー型痴呆(認知症)の前触れでもある軽度認知障害という症状でアルツハイマー型痴呆(認知症)と判明することができれば、その後の治療の大きな効果が期待できるのです。

では、具体的にどういった方法で診断を行うのでしょうか?

最近は、脳血流シンチ(SPECT)という精密診断機器を用い、軽度認知障害の方の脳血流を測定する検査が2002年頃から多く行われるようになってきました。

脳血流シンチは体内に影響がないくらいの微量の放射性同位元素を注射して、脳血流の様子をシンチカメラという大きなカメラで撮影する方法です。

また、軽度認知障害の段階での薬の処方も多くなってきました。

病院の問診や記憶テストなどで軽度認知障害と認められた場合や、先ほどの脳血流シンチによりアルツハイマー型痴呆(認知症)でみられる典型的な脳の血流低下が認められるとアルツハイマー型痴呆(認知症)の初期と診断することになります。

そして、判断されると、ドネペジル(アリセプト)というアルツハイマー型痴呆(認知症)の治療薬を早期から使用することがあります。
軽度認知障害の段階から、この薬を服用することで、アルツハイマー型痴呆(認知症)の抑制期間を引き延ばす可能性があるのです。

アルツハイマー型痴呆(認知症)などが原因の認知症を専門に診療する「物忘れ外来」という科が全国に開設されています。
ご自身や家族の認知症やアルツハイマー型痴呆(認知症)を疑う場合は、このような「物忘れ外来」などを早めに受診することが大切です。

何度も書きますが、初期症状での受診を行うことで、軽度認知障害の可能性を含めた精密な診断を受けることができ、病気の進行を防ぐことが可能になるのです。

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